tamayura*珠響

4月のかな書道

桜から新緑のまぶしい季節にバトンタッチですね。
震災後、3月の講座がすべて中止となり、4月も不安からかお稽古も
まだまだ再開しない方も多かったこともあり、9月に予定していた作品展は
今年は断念することにいたしました。
また気持ち新たにお稽古を再開いたします。
どうぞご参加くださいね。筆を持つと気持ちの、いいリセットになります001.gif
今月は以下の作品を書きました。
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一年未満の人には 季節の俳句を
書いて頂いています。

風に乗って  かるく
    のし行く  燕かな

      (小林 一茶)


東京では燕を見かけることも
なくなりましたね。
軒下に餌を運ぶ燕の姿は
初夏らしい光景ですね。




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1年を過ぎテキストを終了すると和歌を
書いていただきます。
テーマは百人一首です。
有名な春の歌
春過ぎて 夏来にけらし 白妙の
  衣ほすてふ  天の香具山
(持統天皇・出典万葉集巻一、新古今巻三)


歌意は
春が過ぎて夏が来てしまっているらしい
夏になると、真っ白な衣を干すという
天の香具山なのだから  です。

真っ白な衣が風にたなびく光景が
目に浮かぶようですね。

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和歌2年目の方には
今回は百人一首ではないのですが
とても有名な春の歌

春の野に すみれつみにと こし我ぞ
  野をなつかしみ 一夜寝にける
(山部 赤人、出典 万葉集1424)


歌意は
春の野に すみれの花を摘もうとやってきた
私は 野辺の美しさに心ひかれて、ここで
つい一夜を明かしてしまった  です。

優雅な生活ですね。
でもすみれは女性だという説もあります(^^)

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全員の方に季節の俳句を小色紙に
書いて頂きます。
この簡単な掛け軸を購入し家に飾っている方も
たくさんいらっしゃいます。

うつくしや 雲雀(ひばり)の鳴きし
       あとの空

     (小林 一茶)

一茶の句はいつもほのぼのとして
気持ちが温かくなりますね。





来月のかな書道は10日、16日、18日、30日です。
また来月は年に二回の<実践筆手紙講座>を24日、26日にいたします。
お中元のお礼状や暑中見舞い、のし袋の表書きや、手紙の基本など
実用書道中心に指導させて頂きます。

by tamayura-okeiko | 2011-04-17 10:00 | かな書道
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