tamayura*珠響

6月のかな書道

かな書道を続けてくださる方も増え、和歌や臨書に取り組む方も増えてきました。
和稽古の良いところは、奥が深く、進めば進むほど見えてくる世界が大きくなり
楽しくなるところです。時には苦しみも伴いますが、そこがまたいいところ(^^)
あせらず気長に楽しんで頂ければと思います。

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今月の和歌は百人一首から

めぐりあいて 見しやそれとも
   別ぬまに  雲かくれにし
     夜半の月かな


          (紫式部)
   百人一首 57番 新古今集
歌意は
久しぶりにめぐりあって、その人かどうか
見分けがつかないうちに、雲間に隠れてしまった
夜半の月のように、あの人はあわただしく
姿を隠してしまったことです

旧友との再会を詠んだ歌ですが、紫式部
だと恋の香りがしてしまうのは私だけ
でしょうか?素敵な和歌ですね。
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テキストが終わるまでの方の俳句は

鳴くならば  満月に鳴け
    ほととぎす


      (夏目漱石)

先月のかな書道でもほととぎすを夏を
知らせる鳥としてご紹介しましたが、
<時鳥><子規><不如帰>と書きます。

この句は学年末試験で落第した正岡子規に
漱石が、退学しようなどという気を起こさず
「卒業するが上、分別と存候(そうろう)」
という手紙に添えた句だそうです。

究極のお手紙ですね(^^)



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小色紙を二つご用意しました
枝ぶりの 日ごとに変わる
      芙蓉かな

    (松尾 芭蕉)

芙蓉の季節ですね。美しい芙蓉を
見に出かけたいですね。

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祇王寺 竹の奥なる
       苔の花
  (武原はん女)

祇王寺は京都奥嵯峨にあるお寺で
平家物語に登場する悲恋の女性<祇王>に
ちなんで名付けられたお寺です。
お庭が美しく、特にこの季節竹林の奥の
苔がとても美しいそうです。

かな書道は月に2回の受講も可能です。
同じ月の2回目はレッスン料は3000円となります。
お時間があり違う作品を書いてみたい時など是非ご利用くださいませ。

来月は1日(金)実用書道 
かな書道は12日(火)19日(火)20日(水)22日(金)になります。

by tamayura-okeiko | 2011-06-15 10:00 | かな書道
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